子どもから子ども、そして子どもから大人へと感染させることでクラスターを発生させてしまう(例:14名の感染者のうち幼児12名、保育士2名を出した埼玉県の保育園)という、第4波(大人から大人、大人から子どもへの感染)までとは異なる感染ルートが明確になった中では、下記図のような、更なる厳密は対策が必要となります。
この図からすると、「手指衛生」は残念ながら、最強な武器にはならないですね。コロナ武器のラスボスは「ワクチン接種」と言えますね。しかし、7月に報告された医学誌(New England journal of medicine)によると、ファイザー、モデルナともに、デルタ株の有効性は77%、アストラゼネカにいたっては68%と、従来株の有効性よりは低いです。けれど、今は感染率の高さを求めている余裕はありません。症状発症率、重症化率、死亡率の大きな効果を求めている中では、やはり「ワクチン接種」はラスボスになり得ます。 だからこそ、「指を鼻の中に入れてしまう」とか、「遊具をヨダレでビジョビショにしてしまう」など、衛生管理のできない子どもたちを受け入れている保育所での主対策は、先生方の「ワクチン接種・マスク着用」と「換気」の2つしかありません(接触感染対策の「消毒」は在りきです)。
感染率が高すぎる新型コロナウイルス感染症は、現在、「感染症法の第2類相当」にあるため、診断した医師が直ぐに治療を開始できるわけではく、必ず保健所を介さなければなりません(感染者把握のため)。保健所が入院先を含め全てをコントロールしているので業務がひっ迫してしまうのです。医師が新型コロナと診断して(早期発見)も早期治療ができない。保健所経由ゆえ治療に遅延が生じ、軽症から重症へと簡単に転じてしまう「人災」が起こっているのが、日本なのです。